大阪フリーランスマーケッターによる経営やマーケの話

広告会社や人材コンサルを転々してベンチャー役員を経て、フリーランスになった私の仕事のひらめきや悩み、憤りを書きます。#経営 #マーケティング #広告 #ベンチャー #WEB #採用 #広報 #ブックレビュー

入山章栄 ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学

ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学

個人的レビュー ★

 ケース研究から導いた結論を分かりやすくまとめている。同著者の前作よりは腹落ちする内容が多かった気がする。2年前に読んだ時よりも経営寄りの頭になっているから、というのはあるかも知れませんが。

 中盤のダイバーシティの下りは現在興味薄だったので流し読み。

 

ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学

ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学

 

 

結論からいうと、4つの要素にしぼられる。

経営者、企業に求められるのは4つである。

 

クエスチョニング

現状に常に疑問を投げかける態度のこと。

「What if」もしこれを私がしたら(if)世の中はどうなるか(What)」

組織学習に重要な基本原理は「サーチ行動」

長い目で見れば成功確率を上げられるのは、「最初は失敗経験を積み重ねて、それから成功体験を重ねていくパターン」

 

オブザーヴィング

興味を持ったことを徹底的にしつこく観察する思考。

=知の探索

 

エクスペリメンティング

疑問・観察から「仮説をたてて実験する」思考パターン=知の進化

イデアネットワーキング

他社の知恵を活用する思考パターン。ebay創業者「自分がどう考えるか、ではなく、まずこの問いを誰と話すか」=トランザクティブメモリー(Who Knows what)

組織学習に興味が沸いた。ナレッジマネジメントとほぼ同義なのかな?と思った。少し調べてみよう。

 

 

<備忘>

コンピテンシートラップ

知の深化と、知の探索のバランスにおける陥りがちなトラップ。

企業組織は本質的に知の深化に偏る傾向がある。

既に利益の出ている分野を深める方が楽であるし、不確実性が高い他の領域について

探索することは徒労に終わる可能性もあるため、敬遠しがち。

しかし、「探索」よりにバランシングすることが「両利きの経営」である。

 

 

リアル・オプション理論

不確実性が非常に高い事業環境下では何らかの手段で投資の「柔軟性」を高めれば、事業環境の下ぶれリスクを押さえつつ、上ぶれのチャンスを逃さないという発想。

 

 

↓前作。

世界の経営学者はいま何を考えているのか――知られざるビジネスの知のフロンティア

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